these foolish things

Prejudice and Fiction

立つ鳥跡を濁して自分で拭く

 

 

今年度をもちまして、某予備校で3年間続けたチューター業務から退きます。来年度は希望が叶えばの話ですが、スタッフ業務をする予定です。諸行は無常〜沙羅双樹おいち〜

 

理由は2つあります。

①はじめの3ヶ月はちょっと無理そうなので。

②残りの9ヶ月もちょっと無理そうなので。

 

来年度もチューターするぞ〜と勢いで思ってはいましたが、継続のための英語のテストを受けている途中に、我に返ってしまったのです。地球の極から氷山を運んできて世界の水需要を解決しよやムズイけど〜、って英文を読んでいる真っ最中でした。近未来すぎる。

 

なんだかんだチューター生活は思い出深いです。高校生の頃からずっとやってみたかったチューターですが、採用通知を受けたのは、浪人を経て京大の敷地内で二木くんと燻製を作って食べていた時です。燻製の美味さも相まって、電話越しに大喜びしたのを覚えています。私はパブロフの犬なので、今でも燻製を食べると大喜びしてしまいます。

 

 

 

 

ここで、恐縮ながら私のチューターとしての基本スタンスを述べておきます。

私が現在通っている大学は、チューターの提案に依るものです。具体的には、第一志望しか見ていない、それでいて学力的に危うい、という半ば三菱零戦な私に嫌味なく新たな選択肢を提案してくれたんですね。そんな自分の経験からも、セカンドベストを嫌味なく提案する瞬間がチューターの腕の見せ所だ、と役割意識を感じていました。

 

誰だって第一志望は「譲れない」という建前で勉強していますが、実際のところ「譲り合い」なわけで、チューターも別に夢を見させることが指導なわけではないんですね。しかも、思春期は「夢」とか「挑戦」とかいう言葉に違和感を覚える始める時期です。だから、志半ばで第一志望を諦めたそういう層を救えるちょっとした理解者になれたらな、という思いが常にあったように思えます。

 

そもそも、「これをしたい絶対これで生きていく!」と思える学問分野や夢があって大学進学する(インサイドアウト)人はほんの一握りだと思います。そういう人は本当に尊敬できます。でも、何がしたいかわからんから大学入って決めよ(アウトサイドイン)っていう人が大多数ではないでしょうか。さらに言えば、何がしたいかわからんなりにおもろそうなゼミ入っておもろい研究したけどこれが果たして自分の関心事だったのかな〜と思う人だらけだと思います。結論、大学に夢など無い。

だから、学歴にうるさい日本では学歴を求めたらいいけれど、何もしたい事が無いという人にとっては潰しの効く学部に進学する事が得策な気がします、月並みではありますが。

 

私は教育する側としてあまりに冷めていると自覚していますが、塾内には熱いチューターだって涙を流してくれるチューターだっています。いろんなチューターと関わりを持てる環境が魅力だと思ってくださいお願いします。

 

 

でも。

そんな冷めた私にも、ちゃんと仕事できたなって思えた仕事が幾つかあります。

 

 

⑴「F島さんの言葉がなかったらこの学部受けてなかったんですよウチの子」

生徒の進学大学・学部が決まった後、電話を通じて親御さんに言われた言葉です。不意だったので感動してしまってジーンとなったのを覚えています。生徒自身が地道に頑張っただけなのに、感謝してもらえたのは素直に嬉しかったんですねえ。

その生徒は11月に国公立受験を諦めて、私大一本に絞ったものの受かるかどうかギリギリのラインでした。とりあえずAランクは死守したいとのことで、学部はできれば商学部とのことでした。

「Bランクも受けてみて受かってから蹴るかどうか考えたらいいよ〜、商学部にこだわりなかったら経済学部とか政策学部とか似たようなことできるよ〜、とりあえず学部ごとの最低点過去5年分見てみよっか〜、学部こだわりなければ最低点一番低いとこに保険かけてみよ〜、入学金振込〆切は親御さんと議論してね〜破産するよ〜」

とまあ普通ですよね、指導としては。まとめたデータでいろんな選択肢を示してちょっとやる気感じてもらうっていうそれだけ。

 

そして合否当日、期待以上に点が取れたらしくAランクの経済学部に進学する事が決まりました。経済学部の説明を経営学部生なりに長々と説明したのが良かったのか、A'ランクの商学部を蹴る決断ができたそうです。同じような勉強できるかなって思ったのかな〜。変に人生動かしてしまったかもしれません、、、すみません。でもよかった!

 

 

 

⑵「いやあ受かったりましたわあざした」

2次が英語だけという生徒。私大は受けない。つまり、浪人をすると1年センター対策と英語だけ。デッドオアアライブすぎる。

なのにもかかわらず、夏が過ぎても勉強に熱が入らないということで、どうしたものかと思ってました。とりあえず浪人はやめとけとたしなめて、最低点とセンター得点分布表を眺めてもらいました。そしたらば、もう1年英語ばかり勉強し続ける沼具合と、あとちょっと頑張ったらセンターでリードできるという事実を理解したのか、なんだかやる気が出てしまったそうです。

結果、そのまま余裕で合格しちゃってなんやこいつすげえな、ってなりました。

 

 

 

生徒の数だけ物語があるとかいう言葉は気持ち悪いですがあながち間違ってはいないですし、僕もその中にモブキャラとして参加できていることに少し嬉しさを感じます。

 

 

 

 

 

以上、チューターの生徒指導にまつわる思い出話でした。またいつか同じようなことを記録として残したいなと思います。